【監修者の河村さんインタビュー】ポケット型WiFiに関する10の質問

ポケット型WiFi・モバイルルーター

モバライフが抜粋したポケット型Wi-Fiに関する10の質問を監修者の河村亮介さんに回答していただきました。

選ぶ時のポイントやおすすめの人について解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

また、当メディアでは監修者の専門的知識に基づいたポケット型Wi-Fiコンテンツを掲載しています。さらにポケットWi-Fiについて詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみるとより理解が深まるでしょう。

▶ポケット型Wi-Fi・モバイルルーターおすすめ18選人気ランキング

監修者紹介

監修者
河村亮介
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1987年生まれ。WEBサイト運営事業GreenEchoes Studio代表。大学卒業後、会社員を経て起業しGreenEchoes Studioを立ち上げる。通信系記事の監修・執筆・公正・サイト設計・運営支援など、ウェブサイト周りのサービスを提供する。インターネット回線選びの専門家として、WEB媒体を中心に光回線・ポケット型Wi-Fi・格安SIMなどに関する記事の執筆や監修・校正を手がける。

Q1.ポケット型Wi-Fiの仕組みを教えてください

ポケット型Wi-Fi
仕組み

ポケット型Wi-Fiは、無線基地局から発せられる電波を送受信することで、インターネット接続を可能にする機器です。簡単にいうと、スマホと同じように、契約しているSIMカードに準じた電波を送受信することで、インターネットに接続する仕組みとなっています。

 スマホとは異なり、モバイルルーターやホームルーターだけではインターネットを利用することができません。

あくまでもモバイルルーターやホームルーターは電波を送受信してインターネットに接続する機能のみしか備えていないため、インターネット接続を利用するためには、パソコンやスマホ、タブレットと「Wi-Fi接続(無線LAN接続)」をする必要があります。

自宅で光回線を引き込み、無線LANを介してWi-Fi接続をするのと同じです。

Q2.ポケット型Wi-Fiはどんな人に向いていますか?

ポケット型Wi-Fi
向いている人

モバイルルーターは、本体にバッテリーを内蔵しているため、持ち運びに便利というメリットがあります。

 その反面、同時接続台数が少なく、本体が小さいことや電力供給がコンセントよりも小さいため、結果として速度が出にくい傾向があるというデメリットもあります。

そのためモバイルルーターは、自宅でも外出先でもパケット上限を気にせずにインターネットを用いたコンテンツを楽しみたい方や、営業先での作業やWEB会議など、ビジネスで利用したい方におすすめです。

中には、月間100GB以上利用できるものや、実質パケット上限がないような使い心地で利用できるWiMAX +5Gなどが存在します。

Q3.クラウドSIM・WiMAX・キャリア回線の違いと特徴を教えてください

ポケット型Wi-Fi
違い 特徴

利用回線と特徴について以下の表にまとめました。

利用回線 特徴
クラウドSIM

クラウドサーバーに挿入されている
SIMカードによる

その場所で最適な電波を掴んで通信可能なため利用可能範囲が広い。
WiMAX WiMAX回線およびau 4G LTE/au 5G回線 実質パケット無制限感覚で利用可能。
キャリア回線 国内キャリア4社いずれか

回線速度が速い傾向がある。

キャリア

日本国内の大手通信事業者は、独自に整備した無線回線網を整備しており、自社でそれらを保有しています

このように、自社で無線回線を所有している通信企業を「キャリア(MNO)」と呼称するのが一般的です。

 ただしUQモバイルやワイモバイル、LINEMO、povo2.0などは、運営母体はキャリアに準じていますが本体ブランドとは分けて運営しているため「サブブランド」と呼びます。

一方で、自社で無線回線網を持っておらず、キャリアから回線を借り受ける形でサービスを提供している通信事業者を「MVNO」と呼びます。

MNOとMVNOの違いと特徴
  • MNO(キャリア回線):回線をそのまますべて利用できるため、通信速度が速い傾向がある
  • MVNO:キャリアから回線の一部(帯域)を借りて提供しているため、混雑時間帯などでは通信速度がキャリアと比較するとやや遅い傾向がある。料金はキャリアに比べる安価となっていることが多い

WiMAX

WiMAX とは、UQコミュニケーションズ株式会社が提供する無線通信サービスです。

 UQコミュニケーションズは、KDDI株式会社の連結子会社(グループ企業)となっているため、auと非常に近い関係にあります。

WiMAXは、UQコミュニケーションズ株式会社が独自に整備した「WiMAX回線(Band41)」とauが提供している4G LTE回線、5G回線を組み合わせてサービスを提供しているため、キャリア回線と言えるでしょう。

クラウドSIM

クラウドSIMとは、その場で最適な電波の仮想化されたSIMカード情報をモバイルルーター端末にダウンロードして保存し、そのSIMカード情報を用いてインターネット接続を行う仕組みです。

 クラウドサーバーと呼ばれるインターネットに接続された無数のSIMカードが挿入された機器から、適切なSIMカード情報を選択し、仮想SIMデータを端末へダウンロード・保持して通信しているのです。

クラウドSIMの仕組みを採用したモバイルルーターを使った通信サービスは多数存在しますが、クラウドサーバー上に挿入されているSIMカードの内容が異なるため、通信速度が異なります。

サービス運営事業者も異なるため、サポートなどのサービス品質も違うため、慎重に選ぶ必要があると言えるでしょう。

Q4.ポケット型Wi-Fiは購入とレンタルでは、どちらがおすすめですか?

ポケット型Wi-Fi
おすすめ

ポケット型Wi-Fiの契約は、購入型とレンタル型の2種類あります。

購入型:利用する端末を一括もしくは分割払いで買い取る契約方法

レンタル型:利用する端末をサービス事業者から無償もしくは有償で借りる契約方法

ポケット型WiFiサービス全体を見ると、キャリアやサブブランドが提供するサービスのほとんどが「購入型」となっており、それ以外のクラウドSIMを使ったサービスや、単一キャリアの電波を使ったサービスなどは「レンタル型」となっていることが多いです。

 費用負担面のみを見れば、端末レンタルの場合はレンタル費用が無料となっていることが多いため、「レンタル型」サービスの方が金銭的な負担は少ないと言えます。

また「レンタル型」は、「購入型」サービスと比較すると、サービス解約時に手元に端末が残らないため、端末を処分する必要がないというメリットもあります。

「レンタル型」は、盗難や紛失、故障時の端末弁済金の請求が高額となることが多いため、端末補償オプションに加入したり、端末の取扱には慎重になる必要があります。

 

Q5.ポケット型Wi-Fiを選ぶ時のポイントを教えてください

ポケット型Wi-Fi 
ポイント

ポケット型Wi-Fiを選ぶ時のポイントは以下の5点です。

ポケット型Wi-Fiを選ぶ時のポイント
  • 1日/月間のデータ容量上限
  • 利用料金の安さ
  • 通信速度
  • 利用可能エリア
  • 解約時にかかる金額

利用料金は、利用できるデータ容量の上限に合わせて決まることが多いです。

ご自宅や外出先でたっぷりインターネットを利用したい方は、実質パケット無制限感覚で利用できるプランがおすすめです。そんなに多くは使わないけど、パケット通信料金を節約したい方は、月間20GB程度の小容量プランがおすすめです。

また、通信速度や通信可能エリアも忘れずに確認しましょう。

 通信速度に関しては利用時間帯や様々な要因によって大きく異なる場合があることや、サービス案内に記載されている速度はあくまでも「理論値」となっており、実際の通信速度とは大きくかけ離れている場合がほとんどです。

解約時にかかる費用は、サービスの中には端末料金を特別割引で相殺する形で提供している場合も多く、一定期間内に解約すると端末代金の一括請求があるケースも存在します。

利用する端末がレンタルなのか分割購入なのかをよく確認し、最終的にどのタイミングであれば解約時に追加料金が発生しないかを、契約前に知ることが重要です。

 

Q6.安いポケット型Wi-Fiはおすすめできますか?

ポケット型Wi-Fi
安い おすすめ

料金の安いポケット型Wi-Fiでも問題なく利用することができますが、契約前に2点をよく確認することをおすすめします。

料金について

パッケト上限の大小によって、料金相場は決まります。料金が安いサービスに関してはパケット上限が小さい可能性があるため、注意しましょう。

回線速度について

WiMAX系のサービスについては、金額にかかわらず回線品質は変わりません。しかしサービス内容や端末料金については大きく異なる場合があるため、契約前によく確認することが重要です。

事前に回線速度投稿サイトなどで、実際の通信速度を確認することをおすすめします。

Q7ポケット型Wi-Fiは、無制限のものを選んだ方が良いですか?

ポケット型Wi-Fi
無制限

パケット上限を気にせずにインターネットを思い切り使いたい方には、実質無制限感覚で利用できるサービスを選んだ方が、満足の行く結果になるでしょう。

 実質パケット無制限感覚で利用できるサービスは、それだけ料金も高額となりやすいです。

月間100GB以下の通信量であれば、パケット上限があるサービスの方が安価に利用できます。

実質無制限感覚で利用できるサービスを選ぶ時は、ご自身の1ヶ月あたりのパケット通信量を確認してから、慎重に決めるのがおすすめです。

 

Q8.短期レンタルにおすすめなポケット型を教えてください

ポケット型Wi-Fi
短期レンタル

短期レンタルサービスとしておすすめする事業者は、「WiFiレンタルどっとこむ」です。国内・海外レンタルWiFi事業を広く手がけている「株式会社ビジョン」が運営しており、信頼できるサービスと言えるでしょう。

おすすめする理由は以下の3点です。

おすすめする3つの理由
  • 選べるサービスの種類が多い
  • 自宅以外でも受け取り可能
  • 自動延長が可能

「WiFiレンタルどっとこむ」は、パケット上限だけでなく、ドコモ・au・ソフトバンク・WiMAXの中から好きな回線を選ぶことができます。これだけの種類から選択することができれば、ご自身のカバーエリアで利用できるサービスが選びやすいでしょう。

 また、自宅以外での受け取りが可能です。国内旅行の際や出張など、スポット的にレンタルすることができるため、非常に便利です。

「WiFiレンタルどっとこむ」では、返却期限を過ぎると自動的にレンタル期間が5日間延長される仕組みが備わっています。通常のサービスでは、高額な延滞料金が発生してしまいますが、「WiFiレンタルどっとこむ」であれば、自動的に申し込み時の料金プランが引き継がれる形で延長されます

場合によっては延滞料金を支払うよりも安価に利用できます。

Q9.Wi-Fiが繋がらないときの対処法を教えてください

ポケット型Wi-Fi
対処法

Wi-Fiが繋がらない要因について列挙しましたので、一つずつ確認して対処してみてください

本体や周辺が要因の場合

  • 接続しているスマホなどの端末が機内モードになっていないか

  →機内モードをオフにする

  • 接続しているパソコンなどの端末の常駐セキュリティソフトにブロックされていないか

  →セキュリティソフトの設定を見直す

  • 接続したい端末のSSID・パスワードの入力が間違っていないか

  →正しいSSIDとパスワードを入力する

  • モバイルルーターにSIMカードはきちんと挿入されているか

  →SIMカードを差し直す

  • 利用料金に未払いはないか→利用料金を払って契約先に連絡する
  • 通信速度制限にかかっていないか(繋がるが遅い場合)

  →契約先のマイページなどで状況を確認する

  • 複数の機器を同時にWi-Fi接続していないか(繋がるが遅い場合)

  →接続機器を減らす

  • プロバイダーで通信障害が起こっていないか

  →SNSや公式サイトで確認する

環境要因の場合

  • 混雑時間帯での利用ではないか(繋がるが遅い場合)

  →混雑時間帯を避ける

  • 電子レンジなどの電波干渉が起こっていないか

  →利用場所を変える

ポケット型WiFiと接続しようとしている端末の距離が離れていないか

  →端末同士の距離を縮める

  • ポケット型WiFiを設定している場所の電波状況は悪くないか

  →窓辺など外部と通信できる環境に場所を変える

ポケット型WiFiが繋がらない時の対処方法は複数存在しますが、端末を再起動することで不具合が解消されるケースも多数存在します

すべて実施してみても繋がらない場合は、利用サービス元への問い合わせをおすすめします。

 

Q10.速度が速いWi-Fiを選ぶ際の基準は何ですか?

ポケット型Wi-Fi
選ぶ基準

満足できる通信速度がどれくらいかについては、頻繁に利用するサービスによって異なります。

通信速度が遅いとストレスになる動画コンテンツやWEBミーティングなどを利用する方は、下記に挙げた通信速度よりも速いサービスを選ぶべきです。

サービス名 下り推進速度
YouTube 0.7Mbps~20Mbps
Netflix 3Mbps~25Mbps
Hulu 3Mbps~6Mbps
U-NEXT 1.5Mbps~15Mbps
AmazonPrimeビデオ 1Mbps~5Mbps
zoom グループ受信 2.5Mbps~3.0Mbps

さらに安定して利用するためには、ある程度、推奨通信速度よりも安定して速い通信速度が出ているサービスの方が安心できます。

 特に、仕事でWEBミーティングを利用する場合は、下り速度よりも上り速度の速さを重視しましょう。

また、動画コンテンツに関しては視聴したい画質によって推奨通信速度が大きく異なります。

動画コンテンツに関しては視聴したい画質によって推奨通信速度が大きく異なります。4Kなどの高画質で動画コンテンツを楽しみたい場合は、最低でも20Mbps以上の下り速度が必要となるため、よく確認しましょう。

契約前に回線速度投稿サイトなどで、「実際の通信速度」を確認してから契約するようにしてください。

 

 

 

 

 

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