SONYが6月中旬に国内リリースをする2023年新型フラッグシップモデル、Xperia 1 V。
スペック面では、「メインカメラ以外の進化に乏しい」という厳しい意見も散見される一方で、チップセットについては過去数世代では最も優れたスナドラ8シリーズを搭載。これだけでも十分な進化と捉える向きも。
一方、まだ発売前のこのXperia 1 Vですが、Geekbenchにはレビュー機からのものと思われるベンチマークスコアのデータがだいぶ集まってきました。
というわけ、今回はこの最新モデル「Xperia 1 V」と前モデル「Xperia 1 IV」の性能をGeekbenchから得られるデータを基に比較してみたいと思います。
Xperia 1 IV→Xperia 1 Vでベンチマーク性能は1.6倍!
以下はXperia 1 VとXperia 1 V、それぞれのGeekbench 6スコア、期近50回分の平均値と標準偏差を出したもの。
まず、平均ベンチマークスコアを比較すると、Xperia 1 IV→Xperia 1 Vでシングルコアの性能は33%、マルチコアにおいてはなんと66%も向上しています。
基本的にSD8Gen1→Gen2の性能アップ率は3割前後と言われていますが、Xperia 1 IVのベンチマークスコアはSD8Gen1搭載機種の中でも低めでした。
今回の1 Vでのスコア上昇幅が大きのはそのためだと思われます。
Xperia 1 V、スコアよりも進化がめざましいのは「安定性」
一方、ベンチマークスコアよりもさらに注目したいのは各コアの「標準偏差」。
これはスコアの平均値からの「バラつき度」を表す数値で、いうなれば、その機種の性能の安定性を示す指標とも言えます。
そしてXperia 1 Vのシングルコア/マルチコアの標準偏差は71/265となっており、シングルコアではなんと1 IVの1/3以下、マルチコアでも半分近くとなっており、いかにXperia 1 IV→1 Vでベンチマーク性能だけでなく、安定性も向上したかが分かります。
少し前に有名ガジェットサイトがXperia 1 Vのレビュー内で同モデルでは「発熱がほとんどない」という評価をしていました。
ベンチマークスコアのばらつきが小さい、というのは発熱によるCPUのスロットリングが少ない証しとも言えるので、やはりこのXperia 1 V、「カメラ」だけでなく全体のシステムの安定性という点でも大きな進化を遂げていそうです。
データソース:Geekbench